効果的・効率的に筋肉を育てるためには、正しいフォームでしっかりと目的の部位に負荷をかけてあげる必要があります。
なぜなら不正確なフォームでトレーニングしてしまうと目標とする肉体になるまでの期間が正確なフォームで行なったトレーニングの何倍も余計にかかってしまうのです。
最悪な場合、目的の部位は育たず、別の筋肉が育ってしまう事にもなり兼ねません。場合によっては、いくら続けても効果が出ないといったことさえ起こりえます。
回数ではない!筋肉を育てるのは正しいフォームと適切な負荷である
注意しなければいけないのは、不正確なフォームにより回数だけがやたらと伸びてしまうことです。
何事も「良さげな事」で回数が伸びると人間嬉しくなるものです。
しかし、筋トレでは「回数を多くする」ことが筋肉成長の最善策ではないのです。
ましてや、延々と繰り返すことが出来るようなトレーニングでは、何の効果も生まれません。
筋持久力の向上でさえ、「これ以上はもうできない」という限界を迎えなければ効果はないのです。
筋持久力の向上でも、何百回もできてしまってはトレーニングの時間がいくらあっても足りません。
そのため、もし何百回もできてしまう場合は、多少なりとも負荷を加えて、一定の時間でトレーニングが終わるように回数を抑える必要があるでしょう。
100回、200回と反復回数が多くできる要因としては、
- 勢いを付けている
- 他の筋肉の協力を得ている
- 可動域が狭い
などが考えられます。
負荷はかけているのに何回もできてしまうという人は、このあたりを再確認してみて下さい。
延々と繰り返すことができるとしたら、フォームを疑うべし
例えば、自重トレーニングの代表的なトレーニングに腹筋や腕立て伏せがありますが、よく「100回以上連続でできるよ」という人がいます。
もし、このような人が正確なフォームでトレーニングすると、いつもの半分もできないでしょう。
腕立て伏せなんて正確なフォームでやったら、かなりキツイトレーニングなんです。
回数を競う競技であれば、それは強力な武器になりますが、
もし、あなたが筋肉を付けたい(特に筋肥大)と思っているなら、このようなトレーニングは決してよい結果をもたらしません。
連続でできるということは筋肉への負荷を分散しながら、無意識のうちに楽な体勢・手抜きを行なっている事の表れでもあります。
もちろん、すでに強靭な筋力と筋持久力が備わっていて可能な場合もありますが、大体においてはフォームの不正確さによるところ、つまり負荷を適切にかけられていないことが原因である場合が多いです。
100歩譲って正確なフォームであったとしても筋力アップや筋肥大を目指している場合、100回も200回も連続でできてしまっては効果がありません。
この場合、腹筋トレーニングを例とするなら胸の上に重りを乗せてやるなど、腹直筋に自体重以外の負荷を加え、適切な反復回数行なうことが必要になってきます。
「目標別/反復回数とセット数」にあるように適切な重量で目的の部位に負荷をしっかりかけてあげなければ目標とする体はいつまで経っても手に入らないのです。
特に筋肥大や筋力アップを目指している人で100回でも200回でも軽くできるっていう人は、一度フォームの見直しや適切な負荷(重量)なのかを確かめてみて下さい。
正確な負荷を目的の部位にしっかり与えてあげることが、筋肉を育てるための最短距離なのです。