筋トレの種類を代表的な5種類に分類し、それぞれの内容について学びます。細かく分けるともっとありますが、今回学ぶのは、「自重トレーニング」「フリーウェイトトレーニング」「マシントレーニング」「チューブトレーニング」「加圧トレーニング」の5種類です。
概要と補足
「自重トレーニング」「フリーウェイトトレーニング」「マシントレーニング」「チューブトレーニング」「加圧トレーニング」のそれぞれの内容をみていきましょう。
自重トレーニング
「自重トレーニング」は、自分の体重を負荷にして行うトレーニングです。
古くから行われてきたトレーニング手法で、見よう見まねでやってみたり、部活動などで多くの人が経験してきたものと思います。
ジムなどに行かず自宅で体一つでできるトレーニングなので取り組みやすい筋トレだと言えます。
代表的なものには、腕立て伏せ、腹筋運動(クランチやシットアップなど)、背筋運動(バックエクステンションなど)、スクワットなどがあります。腹筋トレーニングは自重でできる種目が多くあります。
自重トレーニングの方法を工夫したトレーニングに「スロートレーニング」がありますが、これは動作をゆっくりにすることで刺激時間の延長により負荷が高まります(筋活動の持続と血流制限)。
そのため、一般的な自重トレーニングに慣れてきたり、マンネリ化したり、効果が停滞していると感じた時に取り入れることで、新たな刺激を筋肉に加えることができます。
もちろん、当初からスロートレーニングを取り入れてもよいでしょう。
フリーウェイトトレーニング
「フリーウェイトトレーニング」は、ダンベルやバーベルを使い筋肉を効果的・効率的に成長させるためのもっともオーソドックスで伝統的な筋トレです。
フォームがしっかりしていないと、別の筋肉に効いたり、関節や筋肉を傷めてしまう場合もありますが、しっかりとフォームと負荷の調節をマスターすることで大変効果的にトレーニングを行うことができます。
初心者の方は、まずは軽い負荷を使ってフォームをしっかりマスターしていくようにしましょう。
ダンベルやベンチ、バーベルセットなどを用意すれば自宅でもできますが、ダンベルの落下など安全には十分注意する必要があります。
特にバーベルで行うトレーニングは、プレートが落下しないように必ずカラー(留め具)を取り付け、ベンチプレスなどではセーフティーバーも必須となります。
筋トレTVでは、いろいろなダンベルトレーニングを紹介していますので、トレーニングの際は参考にして下さい。
マシントレーニング
「マシントレーニング」は、ジムや体育館に置いてあるマシンで行うトレーニングです。
フリーウェイトで行うことのできない角度で動作できたり、ターゲットとする筋肉にピンポントで負荷をかけることができます。
重量が固定されており、多くは動作の軌道が一定であるため、安全性にも優れています。
フリーウェイトに比べ、フォームの習得も容易なので筋トレ初心者や女性にとっては取り組みやすいトレーニングのひとつと言えます。
筋トレをする目的によって違いはありますが、フリーウェイトと組み合わせることで、より効果的に筋肉を鍛えることができます。
例えば、筋肥大を目的に筋トレをする場合、フリーウェイトでトレーニングして、最後にマシンを使ってピンポイントで追い込むといった方法などがあります。
マシントレーニング例 ⇒ ペクトラルフライ(大胸筋)
チューブトレーニング
「チューブトレーニング」は、その名の通りチューブを使って行うトレーニングで、チューブを用意すれば自宅でトレーニングすることができます。
基本的に筋肥大には不向きですが、色々な角度や負荷の調節も容易であることから(短くしたり、長くしたり、または強度別のチューブを用意したり)、スポーツにおいてはコンディショニングやインナーマッスルなど小さな筋群を強化する場合に用いられることがあります。
一定の筋力アップや体の使い方を改善することにも有効でリハビリの現場においては傷害からの回復、障害の予防、再発防止などに用いられる場合があります。
チューブは、ゴムの特性上伸びていくほど負荷が高くなっていくため、動作の初期は負荷が軽く、最終局面に近づいていくほど負荷が高くなる特徴があります。
筋トレTVでもチューブトレーニングの種目いろいろ紹介していますので参考にして下さい。
加圧トレーニング
「加圧トレーニング」は、動作の際に血流を制限(止めるのではありません)するという特徴があります。トレーニング自体は、自重トレーニングやフリーウェイトトレーニングなどを行います。
血流の制限には専用のベルトを用いるのですが、その制限には微妙な調節が必要なので、ベルトの装着やトレーニングは専門のトレーナーに付いてもらって実施します。
血流を制限することで脳に強い負荷がかかっていると錯覚させるとされています。そのため、通常用いる重量よりも軽い負荷を用いてトレーニングを行うことができます。
また、成長ホルモンの分泌が高まることから美容にも効果的とされています。(その効果の度合いには議論の残る余地があります)